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今日の一言 エジプト旅行記編その4

今日の一言はじまって以来の長期連載「エジプト旅行記」の抜粋です.
旅行時期:2002.07.29〜08.07 連載時期:2002.08.08〜09.10

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第97回 猛暑地帯の恐怖編 / 第98回 ばたんきゅう編 / 第99回 長い一日の終わり編 / 第100回 だらだら6日目編 / 第101回 寝台列車再び編 / 第102回 カイロタワー展望台編 / 第103回 カイロタワー食事編 / 第104回 空港へ向かおう編 / 第105回 日本到着編[完結]

2002/09/02(月) 第97回 エジプト旅行記 猛暑地帯の恐怖編

 無謀にも気温45度の砂漠地帯を歩き続ける一行.

 ぬるま湯で水分補給をしつつ、ぬるま湯を頭からかぶり、

 濡れたタオルによる蒸発熱によって熱をできるだけ発散させる.

 

 黒いカバンに入れていたせいもあり、オレの水はひときわ温まっています.

 さすが「黒色」、虫メガネで日光集めただけで燃え出すだけあります.

 でも、そんな理科の実験をエジプトに来てまでしたくなかったなぁ.

 

 

 

 太陽がほぼ真上にあるために日陰はほとんどありません.

 ふと横を見ると黒い影が複数、岩山でわずかに出来た日陰で休んでいます.

 

 

 な、何あれ?

 

 

 なんという動物かわかりませんが、

 その出で立ちは間違いなく砂漠で「ハンター」を営んでいる種の動物でした.

 目をあわせたら襲われそうです.

 

 もうカンベンしてください.

 おそらく襲い掛かってこられたら、ひとたまりもありませんでした.

 けっこう恐かったです.

 

 しかし、そんな砂漠をしたたかに生き抜く動物ですら

 本能的に日陰で暑さをしのぐ時間帯に

 歩いているオレら.

 

 

 明らかに異常です.

 おそらく生物として、この行動は間違っています.

 

 

 

 どれくらい歩いただろうか.

 前方に初めて建物らしきものが見えてきました.

 

 「おい、なんか見えないか?」

 「白い・・・イルカか・・・?」

 「んー.オレにもそう見える….」

 

 だが近づいてみると、それはただの白いドーム状の屋根でした.

 

 

 ついに幻覚まで見え始めました.

 オレら、そろそろ本格的にヤバイです!(泣)


2002/09/03(火) 第98回 エジプト旅行記 ばたんきゅう編

 数時間におよぶ道のりの末、やっとゴールが見えてきました.

 体調不良で早々に離脱した友人のいるのふもとまでやってきました.

 

 もう限界!

 下痢で体調がもっとも悪いはずの彼でしたが、炎天下を歩き続けた我々に比べれば

 そりゃもう、元気いっぱいでした.

 

 

 そして、この休憩所に来てついに倒れるオレ

 

 2時間ほどその場から動けませんでした.

 

 

 明らかに熱中症です.万全の対策をしていたとはいえ、

 もはや地球上の生き物が動いていい場所と時間ではなかったようです.

 

 休憩所とはいえ、屋外に簡単な屋根がつけられただけの簡素きわまりないものでした.

 水分補給は最重要課題ですが、黒いバッグに入れていた水はぬるま湯を通り越しています.

 

 頭から水をかぶるオレ.

 あちちちっ!

 

 お湯です.出掛けに水道水を詰めたペットボトルの中身は

 45度の灼熱の気候と、黒色が熱を最もよく吸収するという物理現象によって

 非の打ち所のない完璧なお湯に変化していました.

 

 それでも水分は取らないと死にます.

 カロリーの方も明らかに不足気味だったのですが、

 持ってきていたパンを食べる気力はありませんでした.

 

 

 ここでエジプトに行こうかなと思ってる方にアドバイスがあります.

 炎天下に歩き回るのは自殺行為です.やめときましょう.

 

 

 こうなりたくなければ、やめとけ


2002/09/04(水) 第99回 エジプト旅行記 長い一日の終わり編

 2時間後、少し回復したのでホテルで戻ることにします.

 

 帰り道で冷たい水を購入.カイロよりも若干高かったがこっちはそれどころではない.

 ゴクッゴクッゴクッゴクッ・・・プハーッ!!

 お湯でない水を飲んだのは何時間ぶりだろうか.

 おかげで気力を取り戻しました.

 人間の6割は水なんだと、あらためて思い知らされました.

 

 

 ところで、帰る前に友人が登った山というか崖の写真を撮ってたようなのですが

 


白い筋が道(だと思っていたもの)です

 

 なんで、こんなところを登ろうなんて思ったんだろう.

 

 そしてなんで、それを実行してしまったんだろう.

 

 

 ホテルに戻ると即、ベッドに倒れこみました.

 飯も食ってないのに.

 しかしこのままでは動けなくなると判断し、秘密兵器「リポビタンゴールド」(以下リポG)を飲んで無理矢理復活.

 リポGの効き目があるうちに食事を済ませて過酷な5日目は終わりを迎えました.

 

 ああ、せめて朝にリポG飲んどきゃ良かったよ・・・.


2002/09/05(木) 第100回 エジプト旅行記 だらだら6日目編

 6日目です.

 「今日こそは地獄の昼間に動くのはやめよう」を合言葉に行動することにしました.

 思い起こせば1日目の博物館での衝撃

 2日目のピラミッド観光で、このことは学んでいたはずなのです.

 

 しかし

 3日目でのカフェの兄ちゃんとの対峙を皮切りに

 4日目のもうそれどころではなくなっちゃった事件が起きた挙句、

 5日目には、ものの見事にダウン!

 

 

 

 ここでムチャをしたら、確実に病院行きですよ.

 

 というわけで、朝と夕方だけ動いて、昼間は涼しいところで休憩しようという寸法です.

 

 体調はどうやら大丈夫なようです.

 朝早くカルナック神殿を見て、昼前にはホテルに戻って涼みます.

 夕方になって博物館に出発.

 

 だが、ここで歩いてるうちに再びオレの体調悪化

 適当に見てホテルに戻って、ロビーでだらだらして、なんとか回復します.

 持っていった薬がこんなに役に立ったのは初めてです.


 その日は再び寝台列車でカイロに帰ることになっていました.

 また、早めに駅に行きます.

 まだ出発まで1時間以上あるホームで待機していると、

 謎の集団がぞろぞろと前を横切りました.

 

 なんかよく見たら手錠かけられた人とかいるんですけど.

 

 

 

 犯罪者が普通に目の前を横切るのもエジプトでは日常ですか?


2002/09/06(金) 第101回 エジプト旅行記 寝台列車再び編

 ルクソールから再びカイロに戻るべく、寝台列車に乗り込みました.

 しかし、そこはエジプト!

 ただでは済みませんでした.

 

 寝台列車では夕食・朝食の機内食が出るのですが、

 友人の機内食の肉料理とパイののった皿に問題がありました.

 肉が食えないほどに火が通ってるみたいです.

 

 でもまあ、この程度ならエジプトでは普通のハプニングです.

 冷静に車掌さんを呼び、新しい皿に交換してもらいました.

 

 だが、それで済むはずはありませんでした.

 

 その皿には本来「肉+パイ」がのってるはずなのですが、

 実際にのっていたのは「パイ+パイ」

 メインディッシュの肉料理はなしかよ!

 

 しかし、まあ我々もエジプトに来て6日です.

 こんなことで動じていては、体力がいくらあっても足りません.

 「あぁ、肉の在庫はなかったから代わりにパイを入れといたんだな」

 と、納得して彼はそれをたいらげました.

 とりあえず満腹になったので満足したようです.

 

 でも、ここで話が終わらないのがエジプトです.

 

 

 しばらくして再び車掌さん登場です.

 しかも、その手には「肉+パイ」の皿を持って.

 

 結局、その彼は「肉料理+パイ×4」をすべて食べて苦しんでいました.

 全部食べなきゃいいのに….


2002/09/07(土) 第102回 エジプト旅行記 カイロタワー展望台編

 7日目.カイロに舞い戻ってきました.

 カイロにはカイロタワーがあります.そこで昼食を取ることにしました.

 

 カイロタワーの高さは180メートル.東京タワーに比べれば高さは劣るものの

 ネタの点では数段上です.

 

 チケットを購入したら塔中央のエレベーターで上昇.

 着いたフロアに立ってた人に「さらに階段で上がると展望台だ」と教えられました.

 

 しかし、我々もエジプトへ来て、7日目です.

 ここで相手の言動を 100% 信用するわけにはいきません.

 とりあえず階段を上らずに、とりあえずそのフロアに踏み入ろうとする我々.

 

 怒られる我々.(笑)

 さすがにムダに警戒しすぎたようです.

 

 

 そんなわけで、ようやく最上階の展望台に行きました.

 

 ・・・.えーと.

 

 普通に屋外です!

 

 しかも、簡単な柵しかありません.

 円板のふちに簡単な柵がついてるものを想像してください.

 概ね、それで正しいイメージが頭に浮かぶと思います.

 とても100メートル以上の設備とは思えません.

 

 これじゃあ投身自殺も簡単に出来ちゃうけど、いいんでしょうか.


2002/09/08(日) 第103回 エジプト旅行記 カイロタワー食事編

 一通り景色を眺めた我々はその下の階で食事です.さすがに屋内です.

 レストランは床が回るようになっており、食べながら外の景色を360度見渡せるようになっています.

 まあ、それはいいんですが.

 

 まわる速度が非常に不規則なんです.

 ガガッと動いたと思ったら、ときどき止まったりします.

 どうやら歯車が滑らかにかみ合ってないようなのです.

 

 大丈夫なのか?ここ.

 このままここで食事してて大丈夫なのか?

 

 とはいえ、高いお金を払って入ったので、料理はコースっぽいものが出てきます.

 とっても塩辛かったのですが、エジプトではそれが普通です.

 

 

 しばらくするとスピーカーがガガッと音を立てました.

 もしかして BGM が流れ始めるんだろうか.

 雰囲気としては回転速度さえまともなら静かに食事をしたい感じなので

  BGM は、はっきりいって余計です.

 しかも流す前から雑音が入るようなスピーカーなんて論外です.

 「いらんぞ.いらんぞ!」

 

 そう思っている我々の希望とは裏腹に音楽が流れ始めました.

 

 

 あれ?

 

 何か聞いたことあるぞ?

 

 えーと、これは確か・・・

 

 

 タイタニックかよ!

 こんな上空100メートル以上の場所でタイタニックかよ!

 エジプト料理食いながらタイタニックかよ!

 しかも貧弱オルゴールアレンジのタイタニックかよ!

 

 てゆーか、これ聞いてると

 このタワー、今にも崩れ落ちそうなんですが.


2002/09/09(月) 第104回 エジプト旅行記 空港へ向かおう編

 えー、そろそろエジプト旅行記も終わりに差し掛かってまいりました.

 まったくとんでもない長期連載になったものです.

 まさか1ヶ月におよぶとは….

 ところであまりにネタが多すぎて、披露し忘れたネタがいくつかある気がします.

 どう処分しましょうか?(聞くな)

 

 まあ、とりあえず続きということで.

 

 8日目.ついに最終日です.とはいえ、やることは無事に飛行機に乗るだけです.

 しかし、飛行機に乗れなかった前科がある我々ですから、ここは慎重に.

 

 残った所持金と相談し、ホテルからタクシーで空港へ向かうことにします.

 ホテル前で交渉.

 少々のお金が残っていても端数は日本円に換金できないので大甘の交渉です.

 

 さすがはタクシー.とっても楽です.

 快適.快適.

 うーん速い.速い.速っ・・・.

 って.

 おいおい、速すぎだよ!

 

 メータを見ると高速道路並みの速さで一般道路を突っ走ってます.

 車間距離も短いです.

 というか信号のほとんどない、この国.

 もしかして速度規制もないんですか?

 そういえば道路標識の類もあまりありません.

 この国、そもそも交通の法律あるんでしょうか?

 

 運転手はタバコ吸いながら運転してるんですが、そのために窓全開.

 高速道路並みの速度で窓全開のため、ドババババッておかしな音がしてます.

 

 当然、直前の車のスピードが遅いと(というか普通の速度だと)、ぶつかりそうになるんですが.

 そこは紙一重で別の車線に移ってかわします.

 てゆーか.

 お客を乗せてるのに、そんな運転しないで下さい.

 

 さらにもうネタ披露(笑)はそれくらいにしとけばいいのに.

 

 運転手は自分の飲んでるペットボトルの水を一口含んだあと「飲む?」とか、聞いてくるし.

 お前、今、直前に口つけてただろ.

 

 

 なんですか.

 この国の人たちは、そんなにオレに日記でネタにして欲しいんですか?


2002/09/10(火) 第105回 エジプト旅行記 日本到着編[完結]

 今回で超不定期連載のコーナーなのにも関わらず、

 1ヶ月におよぶ毎日連載を続けてきた「エジプト旅行記」の最終回です.

 間違って今までのを全部読んでしまった人は、ホントにおつかれさまでした.

 

 飛行機に関しては特に慎重になった我々は、

 飛行機の乗り継ぎにも細心の注意を払いました.

 その甲斐あって、無事に日本に到着しました.

 

 「おぉ、日本語が書いてあるよ.なんてわかりやすいんだ.」

 なんか北京から帰って来たときも同じことを言ってたような気がしますが.

 

 いくつかの手続きも、日本語の説明は非常にわかりやすいのでスムーズです.

 しかし、行く手にこんな看板がありました.

 

 アフリカから来られた方はこちらへ

 

 わーい!アフリカ帰りの人だけ、特別扱いです.

 全っ然っ、嬉しくないです.これは特別扱いでなくて「隔離」です.

 

 もらった紙にはこうありました.

 

 >マラリア検査のお知らせ

 >マラリアによる死亡者が出ています.
 >アフリカなどのマラリア流行地から帰国し現在、熱がある方
 >検査を希望される方は健康相談室までお申し出下さい.

 

 ・・・.

 マジすか?

 ところで、オレ、現在熱があるわけではないけど、

 

 エジプトにいる間に、熱が出ました.(熱中症で)

 

 こういう場合はどうなるのかなぁ、と思っていると.

 

 どうやらエジプトはアフリカの中でも「マラリア流行地」からは外されてるようです.

 指定されているのはアフリカの中央付近です.

 しつこく「行ったのはエジプトだけか?」と聞かれたあげく、解放されました.

 というわけで、無事手続きも終了.日本の地に帰ってきました.

 

 

 東京は真夏日でしたが、エジプト帰りの我々には、なんともない暑さでした.[完結]

 

 

 出し忘れたネタはそのうち機会を見て掲載しますが、ひとまず完結.

 おつかれさま.(自分に向けて)


これでエジプト旅行記は終わりです.


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