今日の一言 エジプト旅行記編その1
今日の一言はじまって以来の長期連載「エジプト旅行記」の抜粋です.
旅行時期:2002.07.29〜08.07 連載時期:2002.08.08〜09.10
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ページ内リンク2002/08/08(木) 第72回 エジプト旅行記 カイロへ向かう編
さて、これからしばらくはエジプト旅行記の連載が始まります.
実際の日程は 07/29〜08/07 の10日間.
はじめのうちは、平和(当社比)なので、安心してみていてください.
そう.最初のうちはね・・・.(遠い目)
さて、成田からソウルを経由してカイロに行く予定.
まずは成田−ソウル間で、機内食の夕飯を食べました.
久しぶりの機内食は新鮮だったのですが….
ソウルを出発
ジュースのサービス
ビールのサービス
2度目の機内食
コーヒーのサービス
ワインのサービス
調子に乗ってワインをおかわり
眠りにつく
が、気分よく寝てるところに熱いおしぼりが配布されて起こされる
ジュースのサービス
3度目の機内食
コーヒーのサービス
ジュースのサービス
ドゥバイ(アラブ首長国連邦)で給油(?)のために強制的に降ろされる
数時間後、再び搭乗.
ジュースのサービス
4度目の機内食
コーヒーのサービス
・・・.
いろいろあって、全然眠れん!
あと、食事多すぎ! 20時間で4食も食えるか!
と、大韓航空のサービスの良さを褒め称えたところで、次回は1日目の行程に突入です.
2002/08/09(金) 第73回 エジプト旅行記 はじめてのバトル編
今回もまだ平和です.いわゆる普通の「旅行記」です.たぶん.
今回の旅はいわゆる「ツアー旅行」ではありません.
日本人ガイドが「右手に見えますのは…」とかいうヤツではありません.
すべてにおいて自分たちだけが頼りです.
朝方、カイロに地に降り立つ.
空港で早速、タクシーの客引きに遭う.
この国では、すべての取り引きが「交渉」です.
値札は存在せず、価格交渉は常に店員と客とのバトルです.
特に空港について間もない観光客は法外な値段をふっかけられるとのこと.
特に日本人はいろんな意味で絶好のカモ.
ネギまでしょってるカモ.
まさに「今日のディナーはカモ鍋な気分」である.
しかし
我々のバイブルは旅行本「地球の歩き方」.
準備には余念がありません.
大韓航空の事務を探してまわる我々の前に、親切そうなアラブ人が現れた.
警戒しつつ事情を説明してみる我々.
「こっちだ」と案内する敵.
事務所の前に来たところですかさず、客引きを始める敵.
向こうの考え方では、親切にした時点で friend<友達>のようです.
某ゲームのアッサラーム商人を思い出してくれるとわかりやすいかもしれません.
その「友達」を相手にタクシーへの誘いをかける敵.
「日本人か?」
「どこに行くんだ?」
「タクシーが便利だぞ.乗っていかないか?」
無視して手続き(リコンファーメーション=帰りの便の予約確保)を続ける我々.
しばらくして敵は別の標的を見つけたようで、去っていった.
勝利っ!!
これは決して珍しい光景ではない.
むしろエジプトにいる限り、いつでも起こりうる「ザコバトル」のようなものです.
こうして我々は経験値を得ていくしくみになっているようです.
なってるんですか?(聞くな)
次回、いよいよ空港を出てカイロの地に降り立ちます.
ちゅーか、この連載ペースではいつ終わるのか見当もつきません.
2002/08/10(土) 第74回 エジプト旅行記 灼熱の大地に降り立つ編
準備していた帽子とサングラスを装備し、降り立つ.
暑っ!!
朝方のクセに既に暑い.
あらかじめ調べてあった天気予報では、予想気温42度!
やはり尋常ではない暑さ.
よく言われることに
「でも、日本よりも湿度は低いわけだから意外とすごしやすいんじゃない?」
ってのがあります.
はっきりいって甘いです!
もはや、そんなレベルは凌駕しています.
その暑さを象徴するネタも今後いくつか登場するでしょう.
そして、それが証拠に帰国後の35度くらいの東京が非常にすごしやすく感じられます.(マジで)
数十分ほど待ったところでお目当てのバスが到着し、乗り込むことになりました.
そう、まだ空港を出たばかりです.
てゆーか、この連載.とてつもなく長くなりそうでイヤです.
2002/08/11(日) 第75回 エジプト旅行記 エジプトのバス編
エジプトには何種類かのバスがあります.
最も一般的なものはマイクロバスと呼ばれるもので、特徴は
・扉を開けっぱなしで走っている.
・しかもその扉に常に行き先を連呼している男が立っている.
日本人的にかなり異様な光景です.が、これが見事にエジプトの街並みにマッチ.
我々の乗ったのは、エアコン付きバスと呼ばれるものでした.
・エアコンがついてる.
・いでたちは日本のそれに一番近い.
・最も高い(でも1人あたり2エジプトポンド(約60円))
ただこの最高級のエアコンバスも少々問題がありまして….
エアコンがほぼ送風程度の威力なのです.
さらに言うと、エジプトのバスというのは
到着しても地名を告げないので景色を見て降りる場所を判断する必要があります.
さらにバスに乗る際に、バスの番号で行き先を見極めるのですが、
バスの数字はすべてアラビア文字です.
例えば、よくお世話になった 355バス は、こう書いてあります.
![]() ![]() ![]() |
なんだ、この落書きは.
そう.アラビアの世界で普段使われる数字はアラビア数字ではないのです.
右の丸みたいのが「5」なのですが、ついゼロと見間違えてしまいます.
観光客が使うんだから、算用数字も併記しようよ.(もう慣れたけど)
バスを乗り継いで、有名なギザのピラミッド近くに到着しました.
ここから徒歩で少し歩いたところに目的のホテルがあります.
同時に降りた客が話し掛けてきました.
「どこへ行くんだ?」
目的地を告げると、
「あそこは遠いぞ.タクシーで行くのがいい.10ポンドでどうだ?」
この野郎、タクシー運転手か!!
なんで歩いていけるところに、今までの交通費よりも高い金額を払わにゃならんのだ!
ひたすら「遠いぞ(far away)」を連呼するその男を無視して歩いていく我々.
途中でも数台のタクシーの勧誘に遭いながら、ようやくホテルに到着.
次回、ようやく観光らしいものが始まります.
2002/08/12(月) 第76回 エジプト旅行記 エジプト博物館で見たもの編
1日目の後半の半日はカイロ市内のエジプト博物館に行くことにしました.
再度、バスに乗ってカイロ市街へ.
エジプト博物館は、世界的に有名な「ツタンカーメンの像」がある博物館です.
その博物館に入って、まず最初に目にしたものとは…
脱水症状を起こして倒れてる観光客
さすがです.
さすがエジプトです.
そこら辺の国とは魅せるものが違います.
いきなり、展示物以外で度肝を抜かれるとは思いませんでした.
博物館には、冷房が入っていません.
展示物にとっても劣悪極まりない環境です.
但し、ツタンカーメンの部屋のみ、冷房が入っています.
オフシーズンなので、その部屋で涼み続けることもできたのですが、
何しろ最初に見たものが倒れてる観光客です.
速攻で水を買わないと自分達もああなると考え、適当に見ただけで出てきてしまいました.
「今から入っても2時間くらいしか見れないから、ゆっくりは見れないな」
などと閉館時間を気にしていた自分たちの甘さを認識させられました.
まさか30分程度で博物館を出ることになるとは.
まあ、ツタンカーメン以外に取り立てて見るものなんて無いんですが.
ミネラルウォーターのペットボトルを一人一本買って、その日はホテルに帰りました.
次回は2日目の朝.旅行のメイン「ギザのピラミッド」です.
但し、今日の一言的にはメインではありませんが.
2002/08/13(火) 第77回 エジプト旅行記 ギザのピラミッド編
エジプトといえばピラミッド.
ピラミッドといえばエジプト.
エジプト旅行のメインディッシュ.ピラミッドです.
その中でも最大級の大きさを誇るギザのクフ王ピラミッド.
さすがにでかいです!
素直に感動しました.そのでかさと精密さに.
もちろん中にも入りました.
クフ王ピラミッド内部へは1日に300人しか入場が許されておらず、
そのチケット購入のためには朝早くから行く必要があります.
そのためにピラミッドまで歩いていけるホテルを選んだのです.抜かりはありません.
しかし、簡単にチケットを買わせないのがエジプトのお国柄.
チケット売り場は少し奥まったところにあります.
その少し前で客引きをするラクダ引き達.
「チケット売り場はこっちだ」とラクダ乗り場に連れて行こうとする男.
ラクダ関係者とつるんで、黙ってニセチケット売り場へ向かうタクシーの運ちゃん.
もう何でもありです.
さらにピラミッド地区内部でもバトルは続きます.
執拗にラクダに乗らないかと誘ってくるラクダ乗り.
「帽子は必要だよ」と、勝手に人の頭に帽子をかぶせてくる物売り.
はっきりいって、人の観光を邪魔しまくりです.
「うざい」の3文字です.
しかし、最強の男はこいつでしょう.
日本人をみるや「やまもとやま」を連呼する男.
お前は何がしたいねん!!
しかも複数います.(全然違う場所で確認)
次回、2日目の後半です.
2002/08/14(水) 第78回 エジプト旅行記 地下鉄編
2日目の後半はオールドカイロに行くことにしました.
カイロ市内から地下鉄に乗る算段です.
再三、言ってるようにエジプトは死ぬほど暑いです.
どれくらい暑いかというと、
汗が瞬間的に蒸発するため、どんな汗かきもお肌サラサラなくらい暑いです.
本人もそれを自覚しにくいために突然ぶったおれる人が出るわけです.
そのために市内で水を補給しました.
1.5リットルの水を10本購入しました.(4人分)
これを持ち歩いて少しずつ飲むしか、我々の生き残る道はありません.
ちなみにこの本数は全然多めではないことを付け加えておきます.
さて、そんなエジプトですが、汗が蒸発しないこともあります.
それは鉄道の中.
しかし決して「鉄道は冷房が効いてて涼しかったよ」と言いたいのではありません.
むしろ逆です!
汗がとめどなく出ます.
だらだら出ます.
まさにサウナ!
サウナの温度は通常100度ほどあると言われています.
なるほど、灼熱の42度の外気温に触れて「涼しい」と感じてしまうのも道理です.
そろそろ体がいかれてきたところで3日目に突入します.
2002/08/15(木) 第79回 エジプト旅行記 タクシーとの交渉術編
エジプト旅行者の3〜4人に1人は下痢になると言われています.
我々は4人だったので、確率的に1人くらいは下痢になっておかしくなかったのです.
そして3日目の朝.1人が見事に下痢になりました.
「これで残りの3人は大丈夫だな」
というのは数学的に激しく間違っているわけですが.
かくして、3日目は3人での行動になりました.
3日目はイスラム寺院地区と呼ばれる地区をまわることになっていました.
当初はバスを乗り継いで行こうと考えていました.
が、必要に迫られ、ついにタクシーに乗らねばならなくなりました.
ついにタクシー運転手との直接対決です.
基本的にエジプトでは「How much?」は厳禁です.
すべての物には値札がついておらず、ケンカ腰の交渉で値を決めるのが一般的です.
タクシーも例外ではありません.
ずばり、こちらの要求する値段を相手に言うのが有効.先手必勝.
しかし、相場がわからなければ交渉のしようがありません.
最初のうちはタクシーを止めては値段を聞いていたのですが、
「10ポンド」「7ポンド」「20ポンド」
ラチがあきません.これじゃあ、相場すらわかりません.
そんな我々を見て話し掛けてくる通行人.
事情を話すと「ハーンハリーリ(地名)まではタクシーで3ポンドくらいだよ」とのこと.
おいおい.ヤツら相場の何倍ふっかけてんだよ.
エジプトの人は、自分の利害がからまなければ基本的には親切です.
そこらへんの人に相場を聞けば良かったようです.
情報を得た我々は再び交渉に乗り出す.
「ハーンハリーリ! 3 pound! OK?」
ここで渋るタクシーには用がない.
タクシーなんてそこら中にいるので、交渉相手を変えればよいだけのこと.
去ろうとすると、ときどき呼び止められることがある.
そこからが真の交渉のスタートです.
「3 pound.OK.」
と言われても、まだ安心は出来ません.
全員で3ポンドか、1人3ポンドかをはっきりさせておく必要があります.
かくして、数回のバトルの末、ようやく目的地にたどり着きました.
しかし、真の勝負はそこからでした.
2002/08/16(金) 第80回 エジプト旅行記 謎のアラブ人登場編
今までは比較的、旅行らしい旅行でした.まだ本当のハプニングには遭ってません.
しかし3日目にして、最初のハプニングが発生することになります.
イスラム地区にてタクシーを降り、地図で位置確認をする我々に忍び寄る一つの影.
彼の名はモハンマド.自称学生.
モハンマド「ここら辺でオススメはブルーモスクだよ.連れてってやるよ」
そう言って、我々の意見も聞かず、歩き出す彼.
おいおいおいおい.
ちょっと待ちなさい.お前なぁ、少し落ち着け.いや、むしろ落ち着け、オレ.
いきなりついて行くほど我々もアホではありません.警戒モード発動.
とりあえず「我々には時間が無い」と釈明して別れる.
その後「ブルーモスク」を地図で確認したところ、
数キロほど離れてるらしいことを確認.
そんな遠いところにいきなり徒歩で向かおうとしてたんかい!
まさに怪しさ爆発です.
そんなモハンマドくんに我々は再度、会うことになる.